こんにちは! かしみやです。
私には現在3歳になる息子がいます。
息子は出産時に「臍帯(さいたい)脱出」というトラブルにより、重症新生児仮死状態で生まれ、脳に損傷が残りました。
今は「軽度脳性麻痺」という診断でリハビリに通っています。
本記事は、出産から3歳までの成長の記録です。
出産当時の私と同じように子供が「脳性麻痺」と診断され、予後を心配する気持ちから“何か情報がほしい“という方に向けての記事となっています。
※内容的に出産時のことなどデリケートな部分も出てきます。これから出産を控えている方は自己判断で読むかどうか決めていただけると幸いです。
生まれた日のこと
妊婦検診時には特に異常もなく順調な妊婦生活でしたが、予定日になっても陣痛の兆候はなく過期産になる前に促進剤を使用して出産を促すことになりました。(ちなみに長女のときも予定日超過の促進剤使用でした)
順調に陣痛が始まりお産が進んでいましたが、破水と同時に「臍帯(さいたい)脱出」というトラブルが起きました。
臍帯脱出とは…産道を通って出てくる胎児より先にへその緒がでてきてしまって、子宮から出ようとする胎児にへその緒が圧迫されその結果、酸素が胎児にいかなくなるという状態。
臍帯脱出が起こってからは緊急帝王切開。ものすごいスピードで取り上げてもらえましたが息子は自発呼吸をしておらず、人工呼吸器を装着、そのまま大きな病院に搬送されていきました。(出産をした病院は道内自宅近くの病院だったためNICUなどの施設はありませんでした)
大きな病院に搬送された時点の息子は「アプガースコア2点」「重度新生児仮死」「自発呼吸困難」という状態や臍帯脱出による脳へのダメージを考慮されて低体温療法を行いました。
3日間は麻酔で眠らせて低体温状態を保持して、そこから徐々に体温を戻していくのですが息子が覚醒したのは生後5日後でした。人工呼吸器が完全にはずれたのが生後7日後。
自発呼吸ができるようになってからはミルクを少しづつ飲む練習をしたり、健康状態をみながら退院前の検査を少しずつ行っていき、覚醒してから退院まで約1か月間。
退院前のMRIで「脳への損傷」がみつかり「今後、発達が遅れていく可能性がある」というお話をされました。
退院してからは、息子は医療的ケアなどは必要としなかったため、健常の子と同じように子育てしていました。
0歳~3歳までの成長
生後4か月検診で「首のすわりが十分じゃない」と言われ、リハビリをスタート。小児のリハビリは遊びの中で身体の使い方を覚えさせたり、筋力をつけることを促したりする感じ。
その後の成長は
- 寝返り→生後4か月
- 首すわり→生後7か月
- ハイハイ・つかまり立ち→生後8か月
- おすわり→1歳0か月
- 伝い歩き→1歳2か月
- その場で立つ(1~2秒)→1歳3か月
- 指さしでほしいものを要求→1歳6か月
- 物の名前を理解して指さし→1歳8か月
- スプーンなどを使って自力で食事→1歳9か月
- 「ママ」「パパ」のみ言える→1歳9か月
- 最高10歩くらい足がでる→2歳0か月
- 言葉が増えて2語文らしきことも言っている→2歳1か月
- 自立歩行ができるようになる→2歳3ヵ月
- 3語文が使えてコミュニケーションがとれるようになる→2歳4ヵ月
- 1~10まで数えられるようになる→2歳5ヵ月
- 大人とコミュニケーションのやりとりがほぼできる→2歳6ヵ月
- 段差を手放しで降りれるようになる→2歳11ヵ月
ざっくりこんな感じです。
K式発達検査の結果は総合的に月齢よりも遅れていて、それぞれ
- 1歳0ヵ月のとき→3ヵ月遅れ
- 2歳0ヵ月のとき→6ヵ月遅れ
という診断結果でした。
同年代の子供と比べると発達がゆっくりであることは感じますが、息子のペースで成長してくれているのを実感しています。
リハビリや小児の先生曰く「発達はかなり順調である」そうです。
ただ、身体の動かしずらさや歩行のバランスの悪さなどは今後完治することはないと言われています。(脳の損傷が回復したわけではないので)
この記事を書いた理由
すごく簡潔にここまでの成長をまとめました。まさか自分がこんな大変な出産をすることになるなんて全く想像もしてなくて、緊急帝王切開が終わり病室に戻ってきてからも何が起こったのか訳が分からない状態でした。
NICUの先生から「発達が遅れていく可能性がある」と言われて、とにかく同じような境遇の人がいないか、脳にダメージがあった場合どんなふうに成長していくのかネットで検索しました。情報がほしかったんです。何もわからないのは怖くて、知ることで安心したかったんです。
重たい話なので投稿するのには勇気がいりましたが、もしどなたかのお役に立てればと思いこの記事を書きました。それは私自身も子供の発達について発信している人のブログを読むことで「同じように頑張ってる人がいるんだ」と励まされる気持ちになったからです。
最後に
息子が生まれてからしばらくは「なぜこんなことになってしまったんだろう。あの日に戻ってやり直すことができたら…もしかしたら無事に産んであげることができたんじゃないか」って考えが頭から離れなかったんですね。車を運転してる時も、夜中に授乳してるときも、ご飯作ってる時も、毎日、泣いてました。
でもそんな理想を求めても現実とのギャップは広がるばかりで、前に進めない。とにかく今は少しでも発達のプラスになっていればと思い、リハビリや療育などをしています。
悲しい時はたくさん泣いても大丈夫。できることをとにかくやっていくことを意識して日々を過ごしていくことが大切だと感じています。